北上市にあるさくら野百貨店北上店。2023年秋から、さくら野百貨店から経営分離され、北上市の第三セクターによるライセンス契約締結により、店名や企画などはそのままで、TMさくら野北上として営業を続けてきました。しかし、業績の好転が思うように進まず、およそ14億5000万円の債務を抱えて経営危機に陥った第三セクターに対し、市は建物を取得し、10月からの移譲を前提とした公募による経営引継ぎ先を選定しました。優先交渉権は9月に決定され、10月6日に東京の「リオ・コンサルティング」が新たな運営事業者として基本協定を締結しました。移行は2025年12月15日を目指すとのことです。今後、1階と2階を商業フロアとして集約し、3階と4階はオフィス専門のフロアとしてテナントの誘致を進めること、飲食店街はそのまま残すこと、2026年の春のリニューアルオープンを目指します。
その間、さくら野百貨店北上店では、9月末での旧法人券(VIVRE、さくら野百貨店商品券)の利用回収の終了、紳士・婦人肌着売り場の終了など、運営改変の動きがみられ、一時は10月1日からの店名変更が告知(その後、同告知は消失)されるなど、10月からの移譲に沿った動きと同期した10月1日をターゲットとした動きもみせていました。
運営事業者の引継ぎも決まり、9月の最後の営業日。20時閉店間際のさくら野百貨店北上店。
閉店時間間際にも関わらず、買い物客が憩うさくら野百貨店北上店入口。2025年9月30日にお買い物。
1階フロア。おそらくいつもと変わらない光景。
こちらは撤退予定のない靴売り場。協賛セールの影響か、商品が少なくなっていた。
明らかに、ピンクの「さくら野百貨店」の上から「ツインモールプラザ北上」で上書きされている営業時間案内板。
閉店するわけではないので、当然といえば当然だが、営業継続エリアにおいてはいつもと変わらない光景が。
百貨店の煌びやかなスペースであるコスメエリアは、一段と明るい光を放っていた。
10月からの「北海道物産展」の予告広告には「ツインモールプラザ北上」。「さくら野百貨店」のサインは見当たらず。
1階のスーパーマーケットはコープ岩手。閉店間際でも食材を買い求める買い物客が多く行き交いしていた。
2階ファッションのフロア。改装に向けて、一部移転した売場や、9月30日この日をもって撤退する売り場も。
婦人礼服、東京ソワールは9月30日この日をもって閉店。すでに買い物客の姿はなく、ぽっかりと空いた売り場スペースと脇に寄せられた商品だけが残されていた。
営業終了時間間際の百貨店は、どこもこんなもんだろう。
3階の100円ショプキャン★ドゥとともに、4階のダイソーも健在。同じ百貨店に2つの100円ショップ、地方店舗ではもしかして珍しいかも。
4階レストラン街。営業時間は11:00から20:00と案内されているが、複数店舗はすでに19時時点で営業を終えていた。
さてこの日、9月30日をもって売場が終了となる婦人・紳士服飾コーナー。最後に何か買い物をと思って行ってみたら、すでにビニールテープが張られていて営業終了していた。残念...と困惑していたら、店員さんが近づいてきて、「何かお買い物されますか?」と声をかけられた。「お買い物されますー(⋈◍>◡<◍)。✧♡」とでぱでぱ回答したら、「こちらどうぞ」とビニールテープを潜らせてくれた。かなりお買い得な肌着や雑貨などたくさんお買い物。
店員さんに、運営について尋ねてみた。「まだ、明日から運営者が変更になることしかお答えできる段階にないんですよね。」と、10月1日から運営母体が「株式会社いわて北上リテールマネジメント」から「リオ・コンサルティング」(この時点では事業者名は非公表)ことを匂わせることを示唆された。店名についても「まだ決まっておらず、詳細調整事項も多いようですー。」ということだった。
さくら野百貨店北上店の銘店街は、ハロウィン一色となっていた。ここに来ればお遣い物はいろいろ選べる。百貨店の魅力の1つですね。今回は北上市の名産品をたくさん購入し、宅配させていただきました。
この看板、明日になっても変わっていない可能性が高いな。
時計は20時をまわり、明日はどのような形で開店を迎えるのかな?
2025年9月30日。シャッターをおろし営業を終えるさくら野百貨店北上店。
月が替わって2025年10月1日。さくら野百貨店北上店の全景。塔屋も「さくら野百貨店」のまま。何も変わっていない。
この日は雨だった。開店前のさくら野百貨店北上店。2025年10月1日にお買い物。
開店15分ほど前にシャッターが開けられる。まだ売場に入ることはできないが、待ち合いベンチで待つことができる。
開店5分前、さくら野百貨店北上店の店員さんが正面入口の鍵を開ける。その後、店長さんも現れ、集まってきた買い物客が入店するたびに、「いらっしゃいませ」と挨拶していた。
さて、一番変化があるかなと思われた。婦人・紳士服飾売場。昨日9月30日をもって売場終了と案内されていたが、ビニールテープが外され、普通に商品が販売されていた。おいおぃ。。。
昨日と何も変わっていない売場の様子。
1階フードコートでは、開店直後にも関わらず多くの人が集まり、憩いの場と化していた。
コスメ売場も昨日と同じ。北上市唯一の百貨店。これからもずっと市民とともに、そこにあってほしい。
さくら野百貨店北上店は、さくら野百貨店の残存店舗で唯一青森県外にある店舗でした。2000年3月に北上市のツインモールプラザの核テナントとしてオープン。以来、岩手県南唯一の百貨店として営業してきましたが、近年はコロナ禍や電気料金の値上げを受け、売上が2022年度は24.6億円と低迷していました。そのため、さくら野百貨店は青森県内3店舗に資本を集中させるために北上店の撤退を決断し、2023年3月にツインモールプラザの運営会社である北上都心開発(第3セクター)に中途解約を申し出ました。
しかし、さくら野百貨店の撤退は北上市の商環境に深刻なダメージを与えることから、北上都心開発とさくら野百貨店との協議が持たれ、北上店をいわて北上リテールマネジメントに地域分社化したうえで、全株式を北上都心開発が事業継承しました。さくら野百貨店とライセンス契約を結び、店舗はさくら野百貨店のままで、物産展などのイベントは協力して継続していくことで合意しました。
さくら野百貨店北上店は営業を継続しながら、売場の整理やテナントの入れ替え、オフィスゾーンの拡張などを進め、2024年秋ごろの改装完了を目指します。

ツインモールプラザの2つの棟。さくら野百貨店北上店は東館に店舗を構え、両館は連絡橋で通じている。

連絡橋は棟2階に設置されている。西館はコナミスポーツクラブや立体駐車場など。

商店街側からみたさくら野百貨店北上店。さくら野百貨店、コープいわて、100円ショップ、飲食店街など様々なテナントで東館が一体的なショッピングモールとなっている。

正面入り口には「TMさくら野誕生祭」の縦幕が。さくら野百貨店北上店は、ツインモールさくら野という新たな営業形態で再スタートした。

正面入り口入ってすぐはドラッグストアだが、エスカレーター前に奥に進むとコスメコーナーがある。

店内のあちこちの「TMさくら野誕生!」と貼り紙が貼ってあった。高揚感溢れるデザイン。

1階生鮮食品売り場はコープいわてが営業している。その他1階にはフードコートや銘店街、催事場などがある。

秋恒例のさくら野百貨店北上店の京都展。今回はTMさくら野誕生記念として催されていた。3連休ともあって多くの買い物客が詰め掛けていた。

2階、3階はファッションや生活のフロア。衣料品や寝具、貴金属などの売場がある。

店内は改装中で、ところどころで改装、売場移転に向けた準備が始まっていた。

4階には飲食店街がある。一部はオフィスフロアがあるが、これが拡張されるのであろうか。

1階正面入り口にあるさくら野百貨店のインフォメーション。全国共通百貨店商品券の販売は2023年8月に終了した模様(その旨の貼り紙があった)。バス接近表示システムがここの待ち合いスペースに設置されているが、岩手県交通の窓口は店舗外側。
さくら野百貨店北上店は、JR北上駅より西へ約800m、北上市役所や商店街が並ぶ北上市の中心市街地にあり、ツインモールプラザの東館に店舗を構えています。

アーケード街終端に位置する さくら野百貨店北上店。ツインモールプラザ東館に店舗を構える。

ツインモールプラザ全容と立体連絡橋。ツインモールプラザ西館は立体駐車場がメインだが、スポーツクラブなどのテナントも入っている。

さくら野百貨店北上店が入居する東館にも駐車場がある。なんだか入り口がMAX福島(旧さくら野百貨店福島店)とそっくりである。

間もなく10時の開店を迎えるさくら野百貨店北上店。既に多くの買い物客が店の内外で待っているが、他のデパートと違って年齢層が若い世代が多かった。イオンシネマが入っている影響もあるのだろうか。しかし、イオンシネマは既に開店しており、明らかにさくら野待ちの買い物客である。

開店祭で彩られるさくら野百貨店北上店の店内。

いきなりだが、さくら野百貨店北上店南側にポツンとある岩手県交通バス案内所。土曜日だからか営業していたが、バス停から遠くてちょっと不便かなぁ。

アーケード街終端に位置する さくら野百貨店北上店。ツインモールプラザ東館に店舗を構える。

こちらはツインモールプラザ西館。立体駐車場がメインだが、スポーツクラブなどのテナントも入っている。さくら野百貨店がある東館とは2階連絡通路でつながっている。

さくら野百貨店北上店正面入り口。

館内案内板。さくら野百貨店は、地方百貨店では珍しく紙のフロア案内(パンフレット)も設置してある。

1階の生鮮食品売り場はコープ岩手がテナントとして営業している。なお、銘店などはさくら野百貨店が引き続き運営している。

デパートのエスカレーターは夢へと昇るエスカレーター。そして、さくら野百貨店は今年(2022年)に今の名称になってから20周年を迎えた。きれいに装飾してあるエスカレーター乗り口。

2階は衣料品のフロア。婦人服、紳士服、子供服がそろっている。

3階フロアは寝具などの暮らしのフロア。100円ショップSeriaもこのフロアに。

4階フロアは書籍やゲームセンター。そして100円ショップダイソー。3階と4階で100円ショップが競合している。

エレベーター。

そして4階レストラン街。昔は画像左手にもレストランが並んでいたような気がするが...

さくら野百貨店20周年。そしてツインモールプラザは22周年を迎えた。開業当時はJR北上駅前にイトーヨーカドーがあったとはいえ、北上市に待望のデパートが開店。大いに賑わったはず。その賑わいを、デパートを、北上市から無くすことがあってはならない。

いきなりだが、さくら野百貨店北上店南側にポツンとある岩手県交通バス案内所。とても案内してくれる雰囲気ではないが、

さくら野百貨店北上店は、ちょうどアーケード街の終端に位置する。

どうやら今年で開店21周年らしい。今となっては、唯一の青森県外(岩手県)の店舗となってしまったさくら野北上店も、売上高が年々低下しており、近年の業績は順風満帆ではない。

こちらはツインモール西館。1階2階は北上市の保健・子育て支援複合施設として活用され、3階から6階までは駐車場。7階8階はコナミスポーツクラブとしてプールやマシンジムなどが営業されている。

さくら野百貨店北上店正面入口。入口入ってすぐのところにサービスカウンター兼バス待合所があり、次のバス時刻の電光掲示板が設置されている。(盛岡市のやつよりかなりすごい)

店舗案内。1階の食品売場は、銘店街こそ直営であるが、生鮮食品や日配品などはいわて生協ベルフ北上が運営している。食品売場のテナント化によって、売上8%の前年割れが5%台に改善。それでも前年割れが続き厳しい。

おどろくほどMAXふくしま(旧さくら野百貨店福島店)に似ているエレベーター。同じ企業体による建造物だからであろうか。

さくら野百貨店の売場は1階から4階まで。5階はワーナーマイカルから変わったイオンシネマの映画館。

大京都展が開催中とのことで、催事場を探したが、上層階には見あたらず。よくよく確認すると、1階フロアに催事場が設けられているようだ。催事場の入口は手の消毒と検温が徹底され、一方通行となっていた。

いつからだろうか。さくら野百貨店北上店の付近は、「まちなかターミナル」として本通り二丁目(5a乗り場)と、本石町一丁目(5b)乗り場が設けられている。どちらからもJR北上駅に行くバスがあり、時刻と乗り場は先述のバス待合所の電子時刻掲示から調べられる。ちなみにさくら野百貨店北上店にWebサイトには
”JR「北上駅」西口より徒歩15分、北上駅からはバスのご利用が便利です。(1日約80本運行)”
と書かれているが、バスの本数は平日の場合です。

およそ15年ぶり(前回2006年7月23日、今回2021年9月20日)の訪問となったさくら野百貨店北上店。前回よりも明らかに買い物客の行き交う姿は少なく、売場は閑散とした。
近くて遠い北上市、次に訪れることができるのはいつだろう...

さくら野百貨店北上店は、JR北上駅より西へ約800m、北上市役所や商店街が並ぶ北上市の中心市街地にあり、ツインモールプラザの東館に店舗を構えています。1~4Fが売り場となっており、5Fはワーナーマイカルシネマズの映画館となっています。西館と合わせて大規模な立体駐車場も有し、中心市街地にありながら郊外店と同等の機能を有しています。ダイソーや衣料店、市民交流プラザが入居する西館とは、2Fの連絡通路で結ばれています。

さくら野百貨店北上店の正面入り口。こちらは「ピアすわちょう」と呼ばれるアーケード街に面している。1Fが食品や化粧品など百貨店定番の売り場、2Fと3Fが衣料品や生活用品、4Fが書籍、雑貨、ゲームコーナーとレストラン街となっている。立体駐車場には絶え間なく車が出入りし、店内のエスカレーターの人の行き来も続き、北上店は大きな集客力を誇っているのが分かる。